1級土木施工管理技士 第一次検定の効果的な学習方法

第一次検定の概要

新試験制度から変わる試験の流れ

  • 受験者は提出期限内に受験願書を提出後、受験資格を審査されます。
  • 1級一次検定は毎年1回、7月に行われます。
  • 合格発表は翌8月に通知され、合格者は1級技士補の資格が与えられます。
  • 技士補の資格を取得するとそれ以降一次検定は免除され、毎年二次検定から受験する事ができます。

★この資格は、まず一次検定合格が必須条件です。

一次検定の出題形式は

  • 解答方法は四肢択一形式の出題で、正解または間違いを選択してマークシートで解答します。
  • 総出題数は96問、その内の65問を選択して解答します。
  • 問題には必須問題(全問を解答)と選択問題(選択して解答)があります。

★新設の応用能力問題は15問全て必須問題です。
★応用能力問題は6割正答が求められます。

★選択問題は必要解答数より多く解答すると減点されます。

合格基準は

  • 合格基準点は1問1点で65点満点。
  • 必要解答数65問のうち60%の正解率で合格となります。
  • 65問 × 60% = 39問 「39点」が合格基準です。
  • 60点満点を取る必要はありません39点以上を目指して下さい。

試験の制限時間

試験時間 出題数 必要解答数
午前の部 問題A 2時間30分 61問 30問
午後の部 問題B 2時間 35問 35問
合計 4時間30分 96問 65問

一次検定試験の出題分野と出題数

午前の部(問題A 選択問題)

出題分類 出題数 必要解答数 -
土木一般 土工 5 15 12 15問の中から
任意に12問を選択し
解答する
コンクリート 6
基礎工 4
専門土木 構造物 5 34 10 34問の中から
任意に10問を選択し
解答する
河川・砂防 6
道路・舗装 6
ダム・トンネル 4
海岸・湾港 4
鉄道・地下構造物・鋼橋塗装 5
上・下水道 4
法規 労働基準法 2 12 8 12問の中から
任意に8問を選択し
解答する
労働安全衛生法 2
建設業法 1
火薬類取締法 1
道路関係法 1
河川関係法 1
建築基準法 1
・騒音規制法
・振動規制法
2
港則法 1
合計 61 30 -

午後の部(問題B 必須問題)

出題分類 出題数 必要解答数 -
共通工学
施工管理法
測量 1 35→20 35→20 必須問題
全問解答
契約設計・設備 3
施工計画 1
工程管理 1
安全管理 7
品質管理 3
環境保全 4
「応用能力」
問題
施工計画・工程管理・建設機械
法規・情報化施工
15 15 15 必須問題
全問解答
合計 35 35 35 -

学習優先順位と出題分野

一次検定の考え方

●一次検定の配点は96問出題し、そのうち65問解答を要する試験です。
合格基準は39問以上(60%以上)です。

●65点満点を取る必要はありません39問正答すれば一次検定は合格です。

新設された「応用能力問題」は15問出題されます。
令和3年は「施工計画・工程管理・建設機械・法規・情報化施工」この内容が出題されていました。
応用能力問題今のところ実地試験の穴埋め問題の記述からアレンジされていますので、実地試験の穴埋めの過去問題をしっかり覚える事が重要です。
★「応用能力問題」15問は60%の正答が合格要件とされています。
 15問中9問の正答が必要です。

●一次検定は学習範囲が広いので、重点的に勉強する分野とそうでない分野とを分けて、強弱をつけて勉強しましょう。

●配点の高い必須問題35点(午後に行われる問題B)はしっかり時間をかけて対策することがポイントです。

●一次検定は四肢択一形式なので、選択肢の中に答えが必ずあります。
わからないと思っても、必ず必要解答数は解答しておきましょう。

優先順位1

必須問題の「施工管理法:20問」「応用能力問題:15問

優先順位2

選択問題の「一般土木:15問中12問解答」

優先順位3

選択問題の「法規:12問中8問解答」

★ここに労力を取り過ぎると非効率です

選択問題の「専門土木:34問中10問解答」
自分の経験のある分野に絞りそこだけやればOKです。手を広げない事。

最初に学習スケジュールを設定する

一級土木の試験範囲は、出題される問題範囲が広いため、覚えることも多い。
そのため時間をかけて、問題を理解し確実に知識を定着させるための勉強スケジュールを立てるのがおすすめです。

合格に必要な期間は個々の現場経験や試験勉強時間によって変わってきます。
はじめにご自身が次のA~Cのどのタイプに当てはまるか確認しましょう。

A.初心者(実務経験があまり無い方)
学歴の受験資格により実務経験年数が少なくてよい方
初めて受験される方
土木の知識が無い方

B.中級者(実務経験はあるが、土木の知識は基礎的な実績しか無い方)
過去に大学、専門学校で指定学科以外の勉強をされた人
実務経験のみの実績で受験資格のある方

C.上級者(受験経験、実務経験方がある方)
大学、専門学校、高等学校で指定学科の勉強をされた方
資格は持っていないが、すでに土木業務に携わっている方
過去に土木施工管理技士試験などを受験し勉強に慣れている方

A・B・Cそれぞれのタイプから、あなたの知識・経験に合わせて進め方を決定しましょう。

12月開始 1ヶ月目 2ヶ月目 3ヶ月目 4ヶ月目 5ヶ月目 6ヶ月目
A.初心者 ①共通工学
施工管理法
②土木一般
専門土木
③法規 ④施工、実地 ⑤過去問題 ⑥模擬試験
B.中級者 土木一般
専門土木
③法規 ④施工、実地 ⑤過去問題 ⑥模擬試験
C.上級者 (③法規) ④施工、実地 ⑤過去問題 ⑥模擬試験

①共通工学、施工管理法

共通工学、施工管理法はともに必須問題です。特に、安全管理・品質管理については、実地試験にも関連しており、この項目の動画講義は大変大事です。土木一般でも重複して出題される場合もあり、出題頻度が高いことから動画講義と過去問題に力を入れましょう。

②土木一般、専門土木

土木一般は、土木関係、コンクリート工関係、基礎工関係を中心に勉強します。
専門土木は、用語だけでも初めて勉強する人には、チンプンカンプンです。
動画講義で大枠の意味を掴み、テキストと併用して効率のいい勉強をします。

③法規

法規は、実際の業務においても、法規に従って施工管理を行うことが大切です。
資格取得後の業務でも役立つ内容なので、覚えることが多いからと諦めずに基本的な知識からコツコツ覚えていきましょう。
過去問題では毎年ほぼ同じような問題が繰り返し出題されているので過去問題を中心に学習しましょう。

④施工管理法、実地

施工法の共通問題は、これまで出題された問題から、種別を問わず、必要となる施工法を選んで出題されます。
そのため、自分の経験のある分野を中心に学習しておきましょう。

新設の応用能力問題については実地試験で出題された穴埋め問題の、留意事項や具体的な数値の記述間違いを解答する内容になっています。
学科で得た知識と過去問題を見直し、どういう傾向で出るのかを把握すれば攻略できます。
ただ、現場経験が少ない方にとっては一番の難関です。
この科目は正答率60%を要求されるためしっかり準備することが必要です。

⑤過去問題を毎日解く

各章の過去問題をどんどん解いて、学習した内容が本試験で使える力となっているかチェックしましょう。
過去問題から出題される場合が多いので、過去問学習はとても重要なポイントです。(過去5年分を3~4回繰り返しチェックしましょう)
合否を左右しますのでここは頑張って下さい。

⑥模擬試験

試験直前は本試験と同様の模擬問題を解いて、どのくらい得点が取れるかを確認しましょう。
また、本試験問題を本番の制限時間内に実際に解くことでペース配分がわかるので試験前には必ずやっておきましょう。

※テキストとともに動画講義で体系的に理解しましょう

独学で土木施工管理技士を取得できる、という経験談を見かけますが、それは実務経験が豊富で普段から業務のための勉強を欠かさない方しか該当しません。

そのため、実務経験が少ない方は、学科や実地の勉強を過去の問題を繰り返しても理解がしづらく、体系的に把握することが困難です。

優れた講師や動画教材があれば、講師のわかりやすい説明により、理解が深まり、記憶も定着するので暗記がすいすいできます。
更に、応用問題にも対応できるようになります。

※過去問題は「講義動画」のページ上段に約10年分の試験問題と解答を掲載

過去の試験問題と解答を講義動画のリンクボタンからダウンロードや印刷ができます。
また、スマホやタブレット、PCで直接ご覧になれますので、お昼休みや移動のスキマ時間に答え合わせをする事もできます。
ぜひご活用してください。

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