2級土木施工管理技士 第一次検定の効果的な学習方法
第一次検定の概要
新試験制度から変わる試験の流れ
- 受験者は提出期限内に受験願書を提出後、受験資格を審査されます。
- 一次検定は毎年2回、前期6月と後期11月に行われます。
- 合格発表は前期が翌7月後期は翌年1月に通知され、合格者は2級技士補の資格が与えられます。
- 技士補の資格を取得するとそれ以降一次検定は免除され、毎年二次検定から受験する事ができます。
一次検定の出題形式は
- 一次検定の解答方法は四肢択一形式の出題です。
- 総出題数は66問。その内の45問を選択して解答します。
- 問題には必須問題(全問を解答)と選択問題(選択して解答)があります。
- 新設された応用能力問題は必須問題で8問あります。
★応用能力問題は6割正答が求められます。
★選択問題は必要解答数より多く解答すると減点されます。
合格基準は
- 合格基準点は1問1点で45点満点。
- 必要解答数45問のうち60%の正解率で合格となります。
- 40問 × 60% = 27問 「27点」が合格基準です。
- 45点満点を取る必要はありません27点以上を目指して下さい。
試験の制限時間
★一次検定の時間配分と出題数
問題66問中45問解答 2時間30分
学習優先順位と出題分野
一次検定の考え方
★令和6年度より「力学」が5問必須問題として新しく追加されました。
「力学」は土質工学・構造力学・水理学の3つに区分されこれまで出題されていない分野です。
当センターでは補完テキストで解説して受講者様にお届けしています。
必要解答数も40問から45問に増えているのでご注意ください。
- 一次検定は過去問題を繰り返し解いて、問題の傾向を覚える事が重要です。
2級一次試験は出題範囲が広く内容が浅いのが特徴です。
時間を効率的に使い、問題や選択肢の意味をしっかりと理解し、多くの知識を広く習得できるかが合格するためのポイントです。 - 新設された応用能力問題は土木工事の施工方法の留意点や数値、専門用語の知識を問われる出題がされています。
この問題は、今のところ実地試験の穴埋め問題の記述からアレンジされていますので、実地試験の穴埋めの過去問題を覚える事が重要です。 - 一次検定は重点的に勉強する分野とそうでない分野とを分けて、強弱をつけて勉強しましょう。
最初に学習スケジュールを設定する
2級土木の試験範囲は、出題される問題範囲が広いため、覚えることも多い。
そのため時間をかけて、問題を理解し確実に知識を定着させるための勉強スケジュールを立てるのがおすすめです。
合格に必要な期間は個々の現場経験や試験勉強時間によって変わってきます。
はじめにご自身が次のA~Cのどのタイプに当てはまるか確認しましょう。
A.初心者(実務経験があまり無い方)
学歴の受験資格により実務経験年数が少なくてよい方
初めて受験される方
土木の知識が無い方
B.中級者(実務経験はあるが、土木の知識は基礎的な実績しか無い方)
過去に大学、専門学校で指定学科以外の勉強をされた人
実務経験のみの実績で受験資格のある方
C.上級者(受験経験、実務経験方がある方)
大学、専門学校、高等学校で指定学科の勉強をされた方
資格は持っていないが、すでに土木業務に携わっている方
過去に土木施工管理技士試験などを受験し勉強に慣れている方
A・B・Cそれぞれのタイプから、あなたの知識・経験に合わせて進め方を決定しましょう。
12月開始 | 1ヶ月目 | 2ヶ月目 | 3ヶ月目 | 4ヶ月目 | 5ヶ月目 | 6ヶ月目 |
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A.初心者 | ①共通工学 施工管理法 |
②土木一般 専門土木 |
③法規 | ④施工、実地 | ⑤過去問題 | ⑥模擬試験 |
B.中級者 | 土木一般 専門土木 |
③法規 | ④施工、実地 | ⑤過去問題 | ⑥模擬試験 | |
C.上級者 | (③法規) | ④施工、実地 | ⑤過去問題 | ⑥模擬試験 |
①共通工学、施工管理法
共通工学、施工管理法はともに必須問題です。特に、安全管理・品質管理については、実地試験にも関連しており、この項目の動画講義は大変大事です。土木一般でも重複して出題される場合もあり、出題頻度が高いことから動画講義と過去問題に力を入れましょう。
②土木一般、専門土木
土木一般は、土木関係、コンクリート工関係、基礎工関係を中心に勉強します。
専門土木は、用語だけでも初めて勉強する人には、チンプンカンプンです。
動画講義で大枠の意味を掴み、テキストと併用して効率のいい勉強をします。
③法規
法規は、実際の業務においても、法規に従って施工管理を行うことが大切です。
資格取得後の業務でも役立つ内容なので、覚えることが多いからと諦めずに基本的な知識からコツコツ覚えていきましょう。
過去問題では毎年ほぼ同じような問題が繰り返し出題されているので過去問題を中心に学習しましょう。
④施工管理法、実地
施工法の共通問題は、これまで出題された問題から、種別を問わず、必要となる施工法を選んで出題されます。
そのため、自分の経験のある分野を中心に学習しておきましょう。
新設の応用能力問題については実地試験で出題された穴埋め問題の、留意事項や具体的な数値の記述間違いを解答する内容になっています。
学科で得た知識と過去問題を見直し、どういう傾向で出るのかを把握すれば攻略できます。
ただ、現場経験が少ない方にとっては一番の難関です。
この科目は正答率60%を要求されるためしっかり準備することが必要です。
⑤過去問題を毎日解く
各章の過去問題をどんどん解いて、学習した内容が本試験で使える力となっているかチェックしましょう。
過去問題から出題される場合が多いので、過去問学習はとても重要なポイントです。(過去5年分を3~4回繰り返しチェックしましょう)
合否を左右しますのでここは頑張って下さい。
⑥模擬試験
試験直前は本試験と同様の模擬問題を解いて、どのくらい得点が取れるかを確認しましょう。
また、本試験問題を本番の制限時間内に実際に解くことでペース配分がわかるので試験前には必ずやっておきましょう。
※テキストとともに動画講義で体系的に理解しましょう
独学で土木施工管理技士を取得できる、という経験談を見かけますが、それは実務経験が豊富で普段から業務のための勉強を欠かさない方しか該当しません。
そのため、実務経験が少ない方は、学科や実地の勉強を過去の問題を繰り返しても理解がしづらく、体系的に把握することが困難です。
優れた講師や動画教材があれば、講師のわかりやすい説明により、理解が深まり、記憶も定着するので暗記がすいすいできます。
更に、応用問題にも対応できるようになります。
※過去問題は「講義動画」のページ上段に約10年分の試験問題と解答を掲載
過去の試験問題と解答を講義動画のリンクボタンからダウンロードや印刷ができます。
また、スマホやタブレット、PCで直接ご覧になれますので、お昼休みや移動のスキマ時間に答え合わせをする事もできます。
ぜひご活用してください。