2級建築施工管理技士 第一次検定の効果的な学習方法

第一次検定の概要

新試験制度から変わる試験の流れ

  • 受験者は提出期限内に受験願書を提出後、受験資格を審査されます。
  • 一次検定は毎年2回、前期6月と後期11月に行われます。
  • 合格発表は前期が翌7月後期は翌年1月に通知され、合格者は2級技士補の資格が与えられます。
  • 技士補の資格を取得するとそれ以降一次検定は免除され、毎年二次検定から受験する事ができます。

一次検定の出題形式は

  • 一次検定はこれまで解答方法は四肢択一形式の出題でしたが、新設の応用能力問題4問は1問に2つの解答を行います。2解答の正答が必須です。
  • 総出題数は50問。その内の40問を選択して解答します。

★応用能力問題は6割正答が求められます。

  • 問題には必須問題(全問を解答)と選択問題(選択して解答)があります。

★選択問題は必要解答数より多く解答すると減点されます。

合格基準は

  • 合格基準点は1問1点で40点満点。
  • 必要解答数40問のうち60%の正解率で合格となります。
  • 40問 × 60% = 24問 「24点」が合格基準です。
  • 40点満点を取る必要はありません24点以上を目指して下さい。

試験の制限時間

★一次検定の時間配分と出題数
午前の部(問題50問中40問解答)2時間30分

新試験制度より一次検定の出題内容・問題数が変わりました

区分 科目 出題数 解答数 解答区分
共通科目 建築学 環境工学 14 9 選択問題
一般構造
構造力学
建築材料
設備その他 3 3 必須問題
施工 建築 15→11 12→8 選択問題
躯体
仕上げ
施工管理法 施工計画 10 10 必須問題
工程管理
品質管理
安全管理
選択科目 ★新設
応用能力問題
躯体 2 2 必須問題
★1設問2解答
仕上げ 2 2
法規 法規 8 6 選択問題
問題合計/解答 50 40

学習優先順位と出題分野

一次検定の考え方

  • 一次検定は過去問題を繰り返し解いて、問題の傾向を覚える事が重要です。
    2級一次試験は出題範囲が広く内容が浅いのが特徴です。
    時間を効率的に使い、問題や選択肢の意味をしっかりと理解し、多くの知識を広く習得できるかが合格するためのポイントです。
  • 新設された応用能力問題は躯体や仕上の施工方法の留意点や数値、専門用語の知識を問われる出題がされています。
    問題は、4つの記述に対し2つ間違いを解答します。
    この問題は、今のところ実地試験の穴埋め問題の記述からアレンジされていますので、実地試験の穴埋めの過去問題を覚える事が重要です。
  • 一次検定は重点的に勉強する分野とそうでない分野とを分けて、強弱をつけて勉強しましょう。
  • 全問解答必須問題で配点の高い「施工管理法」を優先して勉強するとよいでしょう。

最初に学習スケジュールを設定する

2級建築の試験範囲は、出題される問題範囲が広いため、覚えることも多い。
そのため時間をかけて、問題を理解し確実に知識を定着させるための勉強スケジュールを立てるのがおすすめです。

合格に必要な期間は個々の現場経験や試験勉強時間によって変わってきます。
はじめにご自身が次のA~Cのどのタイプに当てはまるか確認しましょう。

A.初心者(実務経験があまり無い方)
学歴の受験資格により実務経験年数が少なくてよい方
初めて受験される方
建築の知識が無い方

B.中級者(実務経験はあるが、建築の知識は基礎的な実績しか無い方)
過去に建築系の資格を取得して、施工管理の実務を経験している方
実務経験のみの実績で受験資格のある方

C.上級者(受験経験、実務経験方がある方)
すでに建築業務に携わっている方
建築士の受験経験がある方
過去に資格試験などを受験し勉強に慣れている方

A・B・Cそれぞれのタイプから、あなたの知識・経験に合わせて進め方を決定しましょう。

12月開始 1ヶ月目 2ヶ月目 3ヶ月目 4ヶ月目 5ヶ月目 6ヶ月目
A.初心者 ①建築学 ②施工管理法 ③法規 ④施工、実地 ⑤過去問題 ⑥模擬試験
B.中級者 (②施工管理法) ③法規 ④施工、実地 ⑤過去問題 ⑥模擬試験
C.上級者 (③法規) ④施工、実地 ⑤過去問題 ⑥模擬試験

①建築学

建築学の科目は、環境工学、一般構造、構造力学、建築材料、建築設備に関する知識が必要です。
建築学は14問中9問解答で、必要解答数の22%がこの問題のため、共通科目では二番目に優先順位が高いです。
過去問題集を解きながらどんどん覚え、理解できないところは講義動画を見て把握しましょう。
全体の基礎を学びます。

②施工管理法

建築学等で学んだことを元に実際の施工計画や工程管理、品質・安全管理について学びます。
10問中10問解答で、必要解答数の25%がこの問題になります。
共通科目では二番目に優先順位が高いです。
実務経験が少ない方はこの分野は集中して学ぶことが重要です。
解説を読んでもわかりづらいところは実務経験のある方に質問をしましょう。

③法規

建築法規は、建築学等の科目や、施工管理法で学んだことを元に勉強をしていくと覚えやすくなります。
8問中6問解答する選択問題です、必要解答数の15%がこの問題になります。
こちらもテキストを読んで過去問題を繰り返し解きながら暗記します。
たくさんの知識を長く記憶するのは難しいことですが、過去問題では毎年ほぼ同じような問題が繰り返し出題されているので過去問題を中心に学習しましょう。

④施工管理法、実地

施工法の共通問題は、これまで出題された問題から、種別を問わず、必要となる施工法を選んで出題されます。
そのため、自分の経験のある分野を中心に学習しておきましょう。

新設の実務経験問題については実地試験で出題された穴埋め問題の、躯体や仕上げの工種の留意事項や具体的な数値の記述間違いを解答する内容になっています。
学科で得た知識と過去問題を見直し、どういう傾向で出るのかを把握すれば攻略できます。
ただ、現場経験が少ない方にとっては一番の難関です。
この科目は正答率60%を要求されるためしっかり準備することが必要です。

⑤過去問題を毎日解く

各章の過去問題をどんどん解いて、学習した内容が本試験で使える力となっているかチェックしましょう。
過去問題から出題される場合が多いので、過去問学習はとても重要なポイントです。(過去5年分を3~4回繰り返しチェックしましょう)
合否を左右しますのでここは頑張って下さい。

⑥模擬試験

試験直前は本試験と同様の模擬問題を解いて、どのくらい得点が取れるかを確認しましょう。
また、本試験問題を本番の制限時間内に実際に解くことでペース配分がわかるので試験前には必ずやっておきましょう。

※テキストとともに動画講義で体系的に理解しましょう

独学で建築施工管理技士を取得できる、という経験談を見かけますが、それは実務経験が豊富で普段から業務のための勉強を欠かさない方しか該当しません。

そのため、実務経験が少ない方は、学科や実地の勉強を過去の問題を繰り返しても理解がしづらく、体系的に把握することが困難です。

優れた講師や動画教材があれば、講師のわかりやすい説明により、理解が深まり、記憶も定着するので暗記がすいすいできます。
更に、応用問題にも対応できるようになります。

※過去問題は「講義動画」のページ上段に約10年分の試験問題と解答を掲載

過去の試験問題と解答を講義動画のリンクボタンからダウンロードや印刷ができます。
また、スマホやタブレット、PCで直接ご覧になれますので、お昼休みや移動のスキマ時間に答え合わせをする事もできます。
ぜひご活用してください。

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